日本工大 MOTの学修成果の一つとして、SQ(Social Intelligence Quotient )社会的知性の向上が挙げられます。
昨今取り沙汰されることの多いSQですが、 今回は、このSQを例にとって本学MOTでの学びが如何に経営力の向上につながるのかをまとめてみました。
■EQとSQの違いとつながり
EQ(Emotional Intelligence Quotient, 感情知能)
1990年代に心理学者ピーター・サロヴェイとジョン・メイヤーが概念を提唱し、ダニエル・ゴールマンの著書『EQ ― 心の知能指数』(1995年)が世界的に普及しました。自分や他者の感情を理解し、コントロールする力にフォーカスしています。
主に 「自分と相手の感情のマネジメント」 に重きを置きます。
SQ(Social Intelligence Quotient, 社会的知能)
元々は心理学者ソーンダイク(1920年代)が「社会的知能」という概念を提唱。
しかし「指数(Quotient)」としての普及はEQ以降、21世紀に入ってから広まりました。
主に 「人間関係や社会的状況そのものへの対応力」 にフォーカスしています。
EQが「感情レベル」でのやりとりに強いのに対し、SQは 「社会レベルでの人間関係力」 として発展してきました。
まとめると、 以下
EQ → 個人と他者の感情を扱う能力
SQ → 感情を踏まえつつ、社会的文脈や集団の中で行動できる能力
SQはEQの応用・発展系とみなすことができます。
(例:相手の気持ちを理解=EQ、それを踏まえて交渉や協力を成功させる=SQ)
■MOTの学びはイノベーション・マネジメント
何度か書いてますが、日工大MOTの学びは【価値創造】が起点となります。
【価値】を具現化するための手段として【技術】を活用するわけです。
そして技術を以て価値の社会実装を実践し、その対価を得続ける行為こそが事業活動、すなわち【経営】です。
新しい価値を創出し、それを事業の糧とし経営を良化する。
これをイノベーション・マネジメント(IM)とし、それを牽引する役どころをIMリーダーとここでは称することにします。
そして、日本工大MOTを学び修め、学修者が得られる成果をSQ観点で整理すると以下のようになります。
中小企業経営者(含起業者)と幹部・中間管理職に分け、それぞれの立場での強化ポイントをまとめてみました。
■【成長力】を得る
SQが向上すると、どのような変化がおこるのか?
シンプルに表現すると、持続的に成長する力を得る!
ということになります。
図に示す通り、①他者理解力 → ②信頼関係構築力 → ③フィードバック受容力 → ④社会適応力 → ⑤協働推進力という流れで循環的に作用し、「人との関わりが成長を加速させる仕組み」を自身の中に作り出せます。
SQの高いIMリーダーを他者から見ると、【成長力が感じとれる魅力的な人】となるわけです。
成長力≒ワクワク感なのかなとも思います。



